【ロシア文化フェスBlog】日本のなかのロシア〜北海道 函館 五島軒〜 3

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(ロシア文化フェスティバルblogより)

夜景が有名な函館山のふもとにある函館屈指の老舗洋食レストラン五島軒本店。明治12年の創業から130余年、異国情緒たっぷりに変わらぬ味を伝えてきました。

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国の登録有形文化財でもある五島軒の店舗は、創業時から異国情緒漂うハイカラなものとして市民に親しまれてきました。函館に来たらここでお食事を、と観光客にも大人気。レストラン・雪河亭では、伝統の洋食メニューやインド・フランス・イギリス風と世界のカレーが楽しめるのはもちろん、ロシア料理を頂くことも出来ます。

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予約なしで頂ける『創業の味セット』は、ボルシチスープ(ビーフ)、メイン(サーモンと茸のロシア風またはビーフストロガノフ)、ロシア風サラダ、ロシアケーキ クワード、パンまたはピロシキ(限定20個)。そして今回私が注文したのは『ロシア料理コース』です。五島軒の名前の由来でもある初代料理長の五島英吉氏は、ハリストス正教会で10年間ロシア料理とパンを学びました。現在は、第14代目にして初の女性総料理長が腕をふるっていらっしゃいます。

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△ロシア風オードブル「ザクスキー」。お酒と前菜があれば大満足!というくらい種類豊富なのが嬉しいロシアの前菜。キャビアやイクラ、サーモン・・・贅沢!

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△ボルシチスープ。煮込み料理には特に自信あり!という五島軒自慢の逸品。野菜も肉も大きめで、口の中でとろけるように滋味が広がっていきます。

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△付け合わせには、ほんのり香るライ麦パンなど数種。せっかくなので、ピロシキも注文してみると。日本でよく見られるようなシベリア風(ラグビーボール型の揚げピロシキ)ではなく、珍しいまんまる型でふんわりとした焼きピロシキでした。なかにはお肉がたっぷり。

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△メインの魚料理は、海の幸シャシリック ビネガーソース。フランス料理も人気のある五島軒オリジナルのビネガーソースは、こくがあってまろやかな酸味。ロシアでは屋外でバーベキュー風に戴くことが多いためどちらかというと野性的なイメージのシャシリクを上品にまとめています。

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△お口直しのレモンシャーベット。目の前でショットグラス1杯分のウオッカを振りかけ、火をつけてくれるパフォーマンスも!青白い炎に包まれたシャーベットは、程よくアルコールが飛んで口当たりよくどんどん食べられそうですが気づくと酔いが・・・!?

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△メインの肉料理は、牛フィレステーキ ロシア風。野菜サラダ盛り合わせとともに。じっくり煮込まれた大きなお肉の塊は、ほろほろととろけるように柔らかく、お肉とソースの旨味が口いっぱいに贅沢に広がります。創業の味コースではビーフストロガノフとロシア風サラダが提供されるようですが、ロシア料理コースでもその2品が戴けると、五島軒のロシア料理メニューが網羅されていて喜ばれそうです。

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△デザートとロシアンティー。こちらもとてもロシア的なんですが、五島軒名物のクワードが登場することを期待していた私はちょっぴり残念・・・明治12年ロシア料理とパンの店として創業した五島軒のロシア風ケーキ クワードでしたら、ロシア好きはさらに喜ぶことでしょう!

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△こちらがクワード。くるみとレーズン、表面に塗られたアプリコットジャムがスポンジを引き立てます。(五島軒十文字街店にて撮影)

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△そんなクワードやカレー、ボルシチ缶詰など五島軒名物もお買い求め頂ける館内のスイーツ&デリカショップ「Ashibino」。その奥は、五島軒を舞台に朝日新聞に連載された小説『蘆火野』から名付けられたメモリアルホール「蘆火野」になっています。

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△創業の頃より使用されてきたメニューや洋食器、アンティークなストーブやレジスターなどの調度品、絵画等が展示されています。『蘆火野』の生原稿や佐藤忠良氏の挿絵も。佐藤忠良氏は、シベリア抑留後、ロシア民話絵本『おおきなかぶ』『ゆきむすめ』(福音館書店)などの挿絵等も手がけました。

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明治・大正の香りを今に伝えるレトロな館内は、美しいステンドグラスや美術品に彩られて見どころたっぷり。日本唯一の樺太産ツンドラ材の天井と水晶球のシャンデリアが輝く『王朝の間』では、平成元年に天皇皇后もお食事されました。パーティーやウェディングなど大切な記念日にここを訪れる方も多いようです。

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