【ヴァイオリン備忘録】ソ連ピアノの調律

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お引っ越しする方が古いアップライト・ピアノを譲ってくださいました。ソ連時代に人気があったという«Красный октябрь Ленинград(クラースヌィ・オクチャブリ・レニングラード)»というチョコレートのような名前のピアノです。

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職人さんを紹介してもらい、調律します。ヴァイオリン用に、少し高めに調律してもらうことに。

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 https://www.youtube.com/watch?v=JGeZycBWDjY

とても古いピアノなので時間がかかりましたが、なんとも味わい深い音色が調律で研ぎ澄まされて響きます。ロシアのお部屋は、冬のセントラルヒーティングのおかげでセーターが必要ないほど暖かいのですが、とても乾燥するので、加湿器がないと木の家具が変形したり、ヴァイオリンが割れてしまったり。そこで、調律師さんが誰でも簡単に出来る応急処置を施してくれました。

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△ジュースのパック(四角がよいそう)の飲み口を切り取って、水を入れピアノの前板のなかに並べて立てておくとよいのだそう。なんでも身近なもので工夫してしまうロシア人ならではの知恵・・・!?

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△こちらは音楽学校のグランド・ピアノ。

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こちらは«Лира(リラ)»社のグランド・ピアノ «Москва(モスクワ)»です。アップ・ライトでは «Mozart(モーツァルト)», «Richter(リヒテル)», «Tchaikovsky(チャイコフスキー)»などがあります。

ほかにも音楽学校には、ソ連時代の古き佳きピアノを見かけます。たとえば«Аккорд(アコルド)»社の «Н. Рубинштейн(ニコライ・ルビンシュテイン)»シリーズなど。ニコライ・ルビンシュテインは、モスクワ音楽院を創設したことでも知られる偉大な作曲家、指揮者、ピアニストであり教育者。チャイコフスキーの親友でもありました。兄のアントン・ルビンシュテインも作曲家、指揮者、ピアニストとして名を馳せ、ロシア最初の専門的な音楽教育機関であるサンクトペテルブルク音楽院を創設しました。

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